新築祝いの施主挨拶で失敗しない!感謝が伝わる文例とマナー

マイホームの完成、誠におめでとうございます。

新築の家で親しい方々をお招きするお披露目会は、これからの新しい生活の始まりを告げる、非常に喜ばしいイベントです。

しかし、その中心となる新築祝いの施主挨拶は、多くの方が頭を悩ませるポイントではないでしょうか。

どのようなスピーチをすれば感謝の気持ちが伝わるのか、乾杯の音頭はどうしたら良いのか、友人や親戚など、来てくださった方々へのメッセージはどう使い分けるべきか、悩みは尽きないものです。

また、当日のマナーや、いただいたプレゼントへのお返しである内祝いの準備、残念ながら参加できなかった方への手紙でのご挨拶など、考えるべきことは多岐にわたります。

せっかくの晴れやかな機会ですから、心のこもったお礼の言葉で、集まってくれた方々に感謝を伝えたいものですね。

この記事では、そんな新築祝いの施主挨拶に関するあらゆる疑問や不安を解消し、素晴らしい一日を過ごすための準備と知識を網羅的に解説します。

挨拶の文例から当日の立ち居振る舞い、さらにはお祝いの席を華やかに彩るプレゼントの選び方まで、あなたの新築祝いを成功に導くための情報を詰め込みました。

ぜひ最後までお読みいただき、自信を持ってゲストをお迎えください。



この記事で分かる事、ポイント
  • 挨拶で伝えるべき感謝の気持ち
  • そのまま使えるスピーチの文例
  • 状況別の挨拶のポイント
  • 新築祝いを成功させる準備とマナー
  • お祝いに最適なプレゼントと胡蝶蘭の選び方
  • 内祝いや手紙などのお返しの方法
  • 心に残る新築祝いの施主挨拶のコツ






新築祝いの施主挨拶で感謝の気持ちを伝えるには



この章のポイント
  • 挨拶で必ず伝えたい感謝の気持ちとは
  • そのまま使えるスピーチの文例を紹介
  • 乾杯の音頭で場を和ませる一言
  • 友人や親戚に合わせた挨拶のポイント
  • 心のこもったお礼の言葉を伝えるコツ

挨拶で必ず伝えたい感謝の気持ちとは

新築祝いの施主挨拶で最も大切なことは、感謝の気持ちを伝えることです。

あなたの新しい門出を祝うために集まってくれたゲストの方々、そして家づくりに関わってくださった全ての方々へ、心を込めてお礼を述べましょう。

具体的に誰に、どのような感謝を伝えるべきか、事前に整理しておくと挨拶がスムーズになります。

主な感謝の対象は、以下の通りです。

ゲストへの感謝

まずは、お祝いに駆けつけてくれたゲストへの感謝を伝えなければなりません。

「本日はお忙しい中、私たちの新築祝いにお集まりいただき、誠にありがとうございます」という言葉は、挨拶の基本中の基本と言えるでしょう。

遠方から来てくれた方や、スケジュールを調整してくれた方々への配慮を示すことで、より一層感謝の気持ちが伝わります。

また、いただいたお祝いの品々に対するお礼も、この場で述べることが望ましいです。

家族や親族への感謝

マイホームの実現は、家族の支えなくしては成し遂げられなかったはずです。

特に、パートナーや子どもたち、そして両親への感謝の言葉は、挨拶に深みを与えます。

例えば、「いつもそばで支えてくれた妻(夫)と、元気な笑顔で力をくれた子どもたちに心から感謝しています」といった具体的な言葉を入れると、聞いている人の心にも温かい気持ちが広がるでしょう。

また、資金援助などでお世話になった両親や親族がいる場合は、そのことにも触れて感謝を述べると丁寧な印象を与えます。

家づくりは一人ではできませんから、関わってくれた全ての人への感謝を忘れないことが重要です。

家づくりに関わった方々への感謝

設計士や施工会社、大工さんなど、家づくりに直接関わってくれた専門家の方々への感謝も忘れてはなりません。

もし、お披露目会に招待している場合は、その方々に向けて「素晴らしい家を建ててくださり、本当にありがとうございました」とお礼を伝えることで、より良い関係を築くことができます。

「設計の○○様には私たちのわがままな要望を根気強く聞いていただき、現場の皆様には丁寧な仕事でそれを形にしていただきました」のように、具体的なエピソードを交えると、より心のこもった挨拶になります。

これらの感謝の気持ちを自分の言葉で誠実に伝えることが、新築祝いの施主挨拶を成功させる何よりの秘訣と言えるでしょう。

そのまま使えるスピーチの文例を紹介

感謝の気持ちを整理できたら、次はその思いを具体的な言葉にしてスピーチを組み立てていきます。

ここでは、どのような場面でも応用できる基本的なスピーチの文例を紹介します。

PREP法(Point→Reason→Example→Point)を意識した構成になっており、聞き手にとって分かりやすく、説得力のある内容になっています。

この文例をベースに、あなた自身の言葉やエピソードを加えて、オリジナルの挨拶を完成させてください。

基本的なスピーチ文例(フォーマルな場合)

この文例は、親戚や会社の上司など、目上の方が多い場合に適しています。

丁寧な言葉遣いを心がけ、落ち着いたトーンで話すことがポイントです。

  1. 導入(感謝の言葉)
    「皆様、本日はご多忙の折、私どもの新築披露にお集まりいただき、誠にありがとうございます。施主の○○です。皆様にこうして新しい我が家にお越しいただけたことを、心より嬉しく思います。」
  2. 家の紹介と感謝
    「この家は、長年の夢でありました。設計の段階から多くの皆様にお力添えをいただき、本日無事に完成の日を迎えることができました。特に、設計を担当してくださった△△様、そして猛暑の中、素晴らしい技術で家を建ててくださった□□建設の皆様には、感謝の念に堪えません。また、いつも温かく見守り、支えてくれた両親、そして何より、一番の理解者である妻(夫)の○○さんには、この場を借りて心から感謝を伝えたいと思います。本当にありがとう。」
  3. 今後の抱負
    「この新しい家で、家族と共に笑顔の絶えない毎日を過ごしていきたいと思っております。まだまだ未熟な私たちではございますが、今後とも変わらぬご指導ご鞭撻を賜りますよう、お願い申し上げます。」
  4. 結び
    「ささやかではございますが、皆様への感謝の気持ちを込めて、食事の席をご用意いたしました。どうぞ、おくつろぎの上、楽しいひとときをお過ごしください。本日は誠にありがとうございます。」

カジュアルなスピーチ文例(親しい友人などが中心の場合)

気心の知れた友人や同僚が中心の和やかな会であれば、少し砕けた表現を使っても良いでしょう。

ユーモアを交えたり、家づくりの苦労話を少し話したりすると、場が和んでおすすめです。

  1. 導入(感謝の言葉)
    「みんな、今日は忙しいのに集まってくれて本当にありがとう!やっと完成した僕たち(私たち)の新しいお城です。みんなに一番に見てもらいたくて、この日をすごく楽しみにしていました。」
  2. 家づくりのエピソードと感謝
    「家づくりって、決めることが本当に多くて大変だったけど、壁紙の色で夫婦喧嘩したり、予算とにらめっこしたり、今となっては全部良い思い出です(笑)。何より、いつも相談に乗ってくれた友達や、励ましてくれた家族のおかげで、ここまで来られました。本当にありがとう。そして、最高のパートナーである○○(妻・夫の名前)にも、スペシャルサンクスです!」
  3. 今後の抱負
    「これからはこの家が、みんなが集まれる場所にしたいと思っています。いつでも気軽に遊びに来て、一緒に楽しい時間を過ごせたら嬉しいです。これからも、夫婦共々よろしくお願いします!」
  4. 結び
    「今日は美味しい料理とお酒をたくさん用意したので、遠慮なく楽しんでいってください!乾杯!」

スピーチの長さは、長すぎず短すぎず、2〜3分程度にまとめるのが理想的です。

事前に声に出して練習し、時間を確認しておくと当日も安心ですね。

乾杯の音頭で場を和ませる一言

施主挨拶の後に乾杯へと移る流れは、新築祝いの定番です。

乾杯の音頭も施主自身が行う場合と、ゲストの代表者(主賓など)にお願いする場合があります。

ここでは、施主が乾杯の音頭をとる場合のポイントと文例を紹介します。

乾杯の挨拶は、本挨拶よりも手短に、場を盛り上げることを意識するのがコツです。

乾杯の音頭のポイント

私の経験上、乾杯の挨拶を成功させるポイントは以下の3つです。

  • 手短にまとめる:長々と話さず、30秒から1分程度で簡潔にまとめましょう。メインの挨拶は終わっているので、ここでは宴の開始を告げる役割に徹します。
  • ポジティブな言葉を選ぶ:「皆様の健康と幸せを願って」「私たちの新しい門出を祝して」など、前向きで明るい言葉を選びます。
  • グラスの準備を促す:挨拶の前に「皆様、お手元のグラスをお持ちください」と一言添えるのを忘れないようにしましょう。

乾杯の音頭の文例

では、具体的な文例を見ていきましょう。

状況に合わせてアレンジして使ってみてください。

文例1:シンプルでフォーマルな場合

「それでは、僭越ながら、乾杯の音頭をとらせていただきます。

皆様、お手元のグラスをお持ちいただけますでしょうか。

皆様の今後のご健勝とご多幸を祈念いたしまして、乾杯!」

文例2:少し言葉を加えたい場合

「皆様、本日は誠にありがとうございます。

皆様と共に、この良き日を迎えられたことを大変嬉しく思います。

私たちの新しい門出と、本日お集まりいただきました皆様の益々のご発展を祈念いたしまして、乾杯!」

文例3:カジュアルな会の場合

「みんな、今日はありがとう!

これから始まる新しい生活と、みんなの未来が明るいものであることを願って、乾杯しよう!

グラスを持ってください!乾杯!」

乾杯の際は、明るく、少し張りのある声で発声すると、場が一気に華やぎます。

挨拶の結びとして、最高の笑顔で行うことが大切です。

友人や親戚に合わせた挨拶のポイント

新築祝いに招くゲストは、親しい友人から会社の同僚、親戚まで様々です。

スピーチを成功させるためには、集まってくれた方々の顔ぶれに合わせて内容や言葉遣いを調整することが重要になります。

画一的な挨拶ではなく、相手に合わせたメッセージを伝えることで、より深く感謝の気持ちを表現できるでしょう。

親しい友人や同僚が中心の場合

気心の知れた仲間たちが集まる会では、堅苦しい挨拶は不要です。

むしろ、少しユーモアを交えたり、リラックスした雰囲気を作ったりする方が喜ばれます。

ポイント:

  • 共通の思い出に触れる:「独身時代によく集まった○○の部屋も楽しかったけど、これからはこのリビングが新しい溜まり場だね!」など、共通の思い出話を出すと盛り上がります。
  • 感謝をストレートに伝える:「みんながいてくれたから頑張れた」「いつも相談に乗ってくれてありがとう」など、普段は照れくさくて言えない感謝の言葉を伝える絶好の機会です。
  • これからの付き合いを提案する:「これからはBBQや鍋パーティーを企画するから、いつでも遊びに来てね」と、今後の交流につながる言葉を入れると、ゲストも嬉しく感じます。

親戚や目上の方が多い場合

祖父母や両親、親戚、会社の上司などが主なゲストの場合は、礼儀正しさを第一に考えた挨拶が求められます。

丁寧な言葉遣いを基本とし、感謝と今後の抱負を真摯に伝えることを心がけましょう。

ポイント:

  • 関係性を示す言葉を入れる:「日頃より公私にわたりお世話になっております皆様」や、「小さい頃から可愛がってくれた親戚の皆様」といった言葉を入れることで、敬意を示せます。
  • 家族としての決意を述べる:「この家と共に、私どもも成長し、社会に貢献できる家庭を築いていきたいと存じます」といった、しっかりとした抱負を述べると好印象です。
  • 相手への気遣いを忘れない:「今後とも、未熟な二人にご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます」と、謙虚な姿勢を見せることが大切です。

どのような間柄のゲストであっても、感謝の気持ちを誠実に伝えるという本質は変わりません。

あなたの言葉で、あなたらしい感謝の形を表現することが、何よりもゲストの心に響くのです。

心のこもったお礼の言葉を伝えるコツ

施主挨拶という公式なスピーチだけでなく、会の中での個別のコミュニケーションも非常に重要です。

歓談の時間を使ってゲスト一人ひとりのもとへ足を運び、直接お礼の言葉を伝えることで、よりパーソナルな感謝の気持ちを表現できます。

ここでは、心のこもったお礼の言葉を伝えるためのコツをいくつかご紹介します。

いただいたお祝いの品に具体的に触れる

お祝いとして素敵なプレゼントをいただいた場合は、それについて具体的に触れてお礼を言いましょう。

「素敵なコーヒーメーカーをありがとう!明日から早速使わせてもらうね」

「いただいた観葉植物、リビングの雰囲気にぴったりだよ。大切に育てるね」

このように、ただ「ありがとう」と言うだけでなく、どのように嬉しかったか、これからどう使いたいかを具体的に伝えることで、相手は「選んで良かった」と心から喜んでくれるはずです。

もし現金でお祝いをいただいた場合でも、「いただいたお祝いで、新しいダイニングテーブルを購入させていただきました。本当にありがとうございます」といったように、使い道を報告すると丁寧です。

相手との思い出を交えて話す

特に親しい友人や親戚には、相手との思い出話を交えながら感謝を伝えると、より気持ちが深まります。

「○○ちゃんが結婚した時にホームパーティーに呼んでくれて、いつか自分もって夢見てたんだ。今日、こうして自分の家で会えて本当に嬉しいよ」

「おじさんには、子どもの頃から本当にお世話になりました。これからは、僕たちがたくさん親孝行させてください」

このような個人的なメッセージは、相手の心に深く残り、これからの関係をより良いものにしてくれるでしょう。

労いの言葉をかける

遠方から来てくれたゲストや、仕事の都合をつけて駆けつけてくれたゲストには、その労をねぎらう言葉を忘れずにかけましょう。

「遠いところ、本当にありがとう。疲れていない?」

「忙しい時期なのに、時間を作ってくれて嬉しいよ。ありがとう」

こうした一言があるだけで、ゲストは「来て良かった」と感じることができます。

おもてなしの基本は、相手への気遣いです。

スピーチという大きな役割を終えた後も、ホストとしての意識を持ち続け、ゲスト一人ひとりへの感謝の気持ちを丁寧に伝えていくことが、新築祝いを成功させる最後の鍵となります。





新築祝いの施主挨拶を成功させる準備とマナー



この章のポイント
  • 新築祝いに最適なプレゼントと胡蝶蘭の選び方
  • 感謝が伝わる内祝いの選び方と贈り方
  • 招待できなかった方への手紙でのご挨拶
  • お祝いメッセージへの返信で気をつけたいこと
  • 当日に慌てないための基本マナー
  • まとめ:記憶に残る新築祝いの施主挨拶のために

新築祝いに最適なプレゼントと胡蝶蘭の選び方

新築祝いはお互い様という側面もあり、あなたがゲストを招く側であると同時に、将来誰かの新築祝いに招かれる側になることもあります。

また、ゲストの立場から「お祝いに何を持って行こうか」と考えている方もいらっしゃるかもしれません。

ここでは、新築祝いに贈ると喜ばれるプレゼント、特に「幸福が飛んでくる」という縁起の良い花言葉を持つ胡蝶蘭について詳しく解説します。

新築祝いのプレゼントの相場とマナー

まず、新築祝いのプレゼントの一般的な相場を確認しておきましょう。

相手との関係性によって金額は変動します。

  • 友人・同僚:5,000円~10,000円
  • 親戚:10,000円~30,000円
  • 兄弟・姉妹:30,000円~50,000円
  • :50,000円~100,000円、あるいはそれ以上

贈る品物については、火事を連想させる赤いもの(ストーブ、キャンドルなど)や、壁に穴を開ける必要があるもの(壁掛け時計、絵画など)は避けるのがマナーとされています。

相手の好みやインテリアのテイストが分からない場合は、カタログギフトや商品券なども実用的で喜ばれる選択肢です。

お祝いの席を華やかにする「胡蝶蘭」の魅力

数ある贈り物の中でも、私としては新築祝いに特におすすめしたいのが胡蝶蘭です。

その理由は、見た目の華やかさだけでなく、多くの縁起の良い意味合いを持っているからです。

1. 縁起の良い花言葉
胡蝶蘭の代表的な花言葉は「幸福が飛んでくる」です。

蝶が舞うような花の姿から、幸せを運んできてくれるとされています。

これは、新しい家での幸せな生活の始まりを祝うのに、これ以上ないほどふさわしい言葉と言えるでしょう。

また、鉢植えの胡蝶蘭には「根付く」という意味もあり、「幸せがその場所に根付く」という願いを込めることができます。

2. 空間を格上げする品格
胡蝶蘭の凛とした佇まいは、新しい家の玄関やリビングに飾るだけで、空間全体をぱっと明るく、そして格調高いものにしてくれます。

その高級感と存在感は、他のお祝いの品とは一線を画す特別な贈り物となるはずです。

3. 手入れが簡単で長く楽しめる
「高価な花は手入れが大変そう」と思われるかもしれませんが、胡蝶蘭は比較的少ない水やりで済み、丈夫で育てやすい植物です。

花が咲いている期間も1ヶ月から3ヶ月と長く、贈られた側が長く楽しめる点も大きなメリットです。

新生活で忙しい時期にも、大きな手間をかけることなく美しい花を愛でることができます。

通販で選ぶ胡蝶蘭のポイント

最近では、品質の高い胡蝶蘭を扱う通販サイトも増え、手軽に最高の贈り物を選ぶことができるようになりました。

通販で胡蝶蘭を選ぶ際は、色や大きさ(輪数)、予算を考慮して選ぶのがポイントです。

以下に簡単な目安の表を記載します。

意味合い おすすめのシーン
「清純」「純粋」 新たな始まりを象徴 フォーマルなお祝い、目上の方へ
ピンク 「あなたを愛します」 温かい家庭をイメージ 友人や女性への贈り物に
白赤リップ 紅白で縁起が良い 様々なお祝いのシーンで活躍

予算としては、個人の友人として贈るなら1万円~2万円程度、連名や法人として贈るなら3万円以上のものを選ぶと、見栄えのする立派な胡蝶蘭を贈ることができます。

信頼できる通販サイトでは、立て札やメッセージカードのサービスも充実しているため、お祝いの気持ちをしっかりと形にして届けることが可能です。

感謝が伝わる内祝いの選び方と贈り方

お祝いをいただいたら、感謝の気持ちとして「内祝い」を贈るのが日本の美しい習慣です。

元々、内祝いは「身内のお祝いのお裾分け」という意味合いでしたが、現在ではお祝いをいただいた方へのお返しとして定着しています。

ここでは、内祝いを贈る際のマナーや喜ばれる品物について解説します。

内祝いを贈るタイミングと相場

内祝いを贈るタイミングは、お祝いをいただいてから1ヶ月以内、遅くとも2ヶ月以内が目安です。

新築お披露目会に招待した場合は、その際にお渡しする手土産が内祝いの代わりとなりますので、別途用意する必要はありません。

お披露目会に招待できなかった方や、高額なお祝いをいただいた方へは、後日改めて内祝いを贈りましょう。

相場は、いただいたお祝いの金額の「半額(半返し)」から「3分の1」程度が一般的です。

例えば、1万円のお祝いをいただいたら、3,000円~5,000円程度の品物を選ぶと良いでしょう。

内祝いに喜ばれる品物

内祝いの品物は、相手の好みやライフスタイルを考えて選ぶことが大切です。

定番で喜ばれるのは、以下のような「消えもの」です。

  • お菓子・スイーツ:有名ブランドの焼き菓子や、パッケージがおしゃれなものは特に人気です。家族構成を考えて、日持ちのするものを選びましょう。
  • タオル・洗剤:上質なタオルや、普段使いできる日用品は実用的で喜ばれます。「新しい家」にちなんで、新居で使っているのと同じ香りの洗剤や柔軟剤を贈るのも素敵です。
  • グルメギフト:高級なレトルト食品や、こだわりの調味料、ジュースの詰め合わせなども良いでしょう。相手の食の好みが分かっている場合に特に有効です。

品物選びに迷った場合は、相手が好きなものを選べるカタログギフトも間違いのない選択です。

内祝いを贈る際は、必ずお礼状を添えるのがマナーです。

いただいたお祝いへの感謝の気持ちと、新生活の様子などを伝えることで、より丁寧な印象を与えることができます。

招待できなかった方への手紙でのご挨拶

新築お披露目会は、スペースの都合や相手のスケジュールなどから、お世話になったすべての方を招待できるわけではありません。

お祝いをいただいたにもかかわらず招待できなかった方や、転居したことを報告したい方へは、手紙やはがきでご挨拶を送りましょう。

SNSやメールでの報告も手軽ですが、やはり手書きの文字や心のこもった挨拶状は、相手に与える印象が大きく異なります。

挨拶状を送るタイミングと内容

挨拶状は、引っ越しが落ち着いた頃、入居後1ヶ月以内を目安に送るのが一般的です。

内容は、以下の要素を盛り込むと良いでしょう。

  1. 時候の挨拶:「拝啓 ○○の候、皆様におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。」など。
  2. 転居の報告:「さて、かねてより建設中でありました我が家がこのほど完成し、下記へ転居いたしました。」
  3. お祝いへのお礼:お祝いをいただいた場合は、「この度は、心のこもったお祝いの品を賜り、誠にありがとうございました。」と感謝を述べます。
  4. 新生活の様子や今後の抱負:「新しい住まいにも少しずつ慣れ、家族一同、心穏やかな毎日を過ごしております。」「お近くにお越しの節は、ぜひお気軽にお立ち寄りください。」
  5. 結びの言葉:「今後とも変わらぬご厚情を賜りますようお願い申し上げます。まずは略儀ながら書中をもちましてご挨拶申し上げます。 敬具」
  6. 新住所と連絡先:最後に新しい住所、氏名、電話番号などを明記します。

写真付きの報告はがきもおすすめ

親しい友人や親戚には、新しい家の外観や、家族がリビングでくつろいでいる様子の写真を入れた報告はがきを送るのも大変喜ばれます。

写真があることで新居の雰囲気が伝わりやすく、相手も新生活の様子をより身近に感じることができるでしょう。

手書きで一言、「今度ぜひ遊びに来てね!」といったメッセージを添えると、温かみが加わり、より良いコミュニケーションにつながります。

丁寧な報告は、今後の良好な関係を維持するために不可欠です。

お祝いメッセージへの返信で気をつけたいこと

最近では、LINEやInstagram、FacebookといったSNSを通じて、新築祝いのメッセージをいただく機会も増えています。

手軽にやり取りできるからこそ、返信のマナーには気を配りたいものです。

ここでは、デジタルなコミュニケーションにおける返信のポイントを解説します。

迅速かつ丁寧な返信を心がける

SNSのメッセージは、相手もすぐに読んでくれることを期待しています。

お祝いのメッセージをいただいたら、できるだけ早く、遅くとも24時間以内には返信するのがマナーです。

返信が遅れると、相手に「メッセージは届いているのかな?」と心配をかけてしまうかもしれません。

内容は、定型文をコピー&ペーストしたようなものではなく、相手に合わせて自分の言葉で感謝を伝えることが大切です。

「○○さん、メッセージありがとう!すごく嬉しいです!」のように、相手の名前を入れるだけでも、パーソナルな印象が強まります。

個別の返信と一斉の報告を使い分ける

一人ひとりから個別にメッセージをいただいた場合は、それぞれにきちんと返信するのが基本です。

一方で、SNSの投稿にたくさんのお祝いコメントがついた場合は、一つひとつに返信するのが難しいこともあります。

その場合は、コメント欄で「皆様、温かいコメントを本当にありがとうございます!一つひとつ大切に読ませていただきました。まずはこの場を借りて、まとめてのお礼にて失礼いたします」といった形で、全体への感謝を伝える方法もあります。

ただし、特にお世話になった方や目上の方からのコメントには、個別に返信するのがより丁寧でしょう。

新居の写真を添えるのも効果的

メッセージの返信に、新居の写真を一枚添えるのも良いアイデアです。

「おかげさまで、こんな素敵な家が完成しました!」という一言と共に、こだわりのリビングや自慢の庭の写真を送れば、相手も一緒に喜んでくれるはずです。

ただし、家の場所が特定できるような情報や、プライバシーに関わるものが写り込まないように注意が必要です。

どのツールを使うにしても、感謝の気持ちを誠実に伝えるという姿勢が最も重要であることに変わりはありません。

当日に慌てないための基本マナー

新築祝いの当日は、施主としてゲストをおもてなしする立場です。

挨拶のスピーチ内容ばかりに気を取られて、当日の立ち居振る舞いがおろそかになってしまっては元も子もありません。

ここでは、ゲストに気持ちよく過ごしてもらうために、施主が心得るべき基本的なマナーについて解説します。

事前の準備を万全にして、当日は余裕を持ってお迎えしましょう。

服装は「少しだけきちん」と

ホストである施主の服装は、ゲストに敬意を示す意味でも重要です。

かといって、フォーマルすぎる服装では、ゲストがくつろげなくなってしまう可能性もあります。

おすすめは、「きれいめな普段着」や「スマートカジュアル」です。

男性なら襟付きのシャツやポロシャツにチノパン、女性ならきれいめなブラウスにスカートやワンピースなどが良いでしょう。

大切なのは清潔感です。

シミやシワのない、手入れの行き届いた服装を心がけてください。

また、スリッパの準備も忘れずに行いましょう。

ゲストの人数分より少し多めに、きれいなスリッパを用意しておくと安心です。

お出迎えとお見送りの作法

ゲストが到着したら、玄関先まで出てお出迎えするのが丁寧なマナーです。

「ようこそ!今日は来てくれてありがとう」と笑顔で迎え入れ、コートや手荷物を預かりましょう。

そして、会が終わりゲストが帰る際には、必ず玄関先、できれば外まで出てお見送りをします。

「今日は本当にありがとうございました。気をつけて帰ってね」と、最後まで感謝の気持ちを伝えることが大切です。

特に、お酒を飲んだゲストには、交通手段の確認やタクシーの手配などの気遣いができると、より一層スマートな印象になります。

家の案内は手短に

ゲストは新しい家を見るのを楽しみにしています。

リビングに通した後、簡単な家の中のツアーを企画するのも良いでしょう。

ただし、長々と自慢話をするのは禁物です。

「こちらがこだわりのキッチンです」「この窓からの眺めが気に入っています」など、ポイントを絞って手短に案内するのが好印象です。

寝室などのプライベートな空間は、相手から希望がない限りは無理に見せる必要はありません。

あくまでも主役はゲストであるということを忘れず、さりげないおもてなしを心がけることが、会を成功に導く秘訣です。

まとめ:記憶に残る新築祝いの施主挨拶のために

ここまで、新築祝いの施主挨拶を中心に、感謝の伝え方から当日のマナー、さらには贈り物の選び方まで、幅広く解説してきました。

新築祝いは、単に新しい家をお披露目するだけの会ではありません。

それは、これまでお世話になった方々へ感謝を伝え、そしてこれから始まる新しい生活への決意を新たにする、非常に意義深い儀式です。

だからこそ、施主挨拶はあなたの心の声を届ける大切な機会となります。

この記事で紹介した文例やポイントは、あくまで一つの指針にすぎません。

最も重要なのは、あなた自身の言葉で、誠実に気持ちを伝えることです。

少し言葉に詰まっても、噛んでしまっても構いません。

一生懸命に伝えようとするあなたの姿は、きっとゲストの心に温かく響くはずです。

そして、挨拶という言葉のコミュニケーションだけでなく、料理やお酒、そして空間そのものでおもてなしをすることも忘れないでください。

例えば、玄関に飾られた一鉢の美しい胡蝶蘭は、言葉以上にゲストを歓迎する気持ちを伝えてくれるかもしれません。

「幸福が飛んでくる」という花言葉を持つ胡蝶蘭は、あなたの新しい門出を祝福し、その場を華やかに彩ってくれる最高のパートナーです。

通販サイトを利用すれば、最高の品質の胡蝶蘭を最適なタイミングでご自宅に届けてもらうことも可能です。

準備万端で迎えた当日は、ぜひあなた自身が一番楽しむことを忘れないでください。

あなたの幸せそうな笑顔こそが、ゲストにとって何よりのおもてなしであり、最高の贈り物なのです。

この記事が、あなたの新築祝いという素晴らしい一日を、記憶に残る最高の一日にするための一助となれば幸いです。



この記事のまとめ
  • 新築祝いの施主挨拶は感謝の気持ちが最も重要
  • 挨拶の対象はゲスト、家族、家づくりの関係者など
  • スピーチは2〜3分で簡潔にまとめるのが理想
  • そのまま使える文例を参考に自分らしい言葉を加える
  • 乾杯の音頭は手短に明るく行う
  • ゲストの顔ぶれで挨拶の内容を調整する
  • 個別にお礼を伝える際は具体的なエピソードを交える
  • 新築祝いの贈り物には胡蝶蘭が最適
  • 胡蝶蘭の花言葉は「幸福が飛んでくる」で縁起が良い
  • 内祝いはお祝いの半額から3分の1が相場
  • 招待できなかった方へは手紙やはがきで挨拶する
  • SNSのメッセージにも迅速かつ丁寧に返信する
  • 当日の服装は清潔感のあるスマートカジュアルが基本
  • お出迎えとお見送りを丁寧に行うことが大切
  • 記憶に残る新築祝いの施主挨拶で最高の門出を祝う




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